アトピー性皮膚炎発症率とBCG接種痕の大きさは反比例する

アトピー性皮膚炎を含めてアレルギー疾患の発症は
先進国で非常に高い傾向があります。

この原因のひとつとして考えられているのが
「幼小児期に感染症や寄生虫の脅威にさらされていない」
ということです。

つまり、人間は本来、幼児期小児期に
それらの外敵による攻撃を学習して、
それをはねのけるだけの免疫系を整える能力を持ち、
その準備をしているという考え方です。

この考え方で行ったときに、
先進国において小児期に受ける数少ない、
しかし確実な免疫的侵襲は予防注射です。

予防注射はウイルスや細菌の死骸などを注射して、
身体に記憶させようと言うものです。
弱毒化、あるいは無毒化してあるとは言っても、
身体にとって毒物と言う認識を受けるものです。


これに対する免疫反応が十分に起こっていれば、
ある程度は感染と言う訓練をこなせている、と言う可能性があります。

そこで、BCGの予防接種の傷跡の大きさを見る
と言う調査がなされました。
つまり、接種痕が大きければ強い免疫反応が起こったであろう、
と言うことは、
正しい免疫訓練が行われた可能性が強いと言う考え方です。

もしもBCG接種痕が大きい人(免疫反応が強かった人)で、
アレルギーが起こりにくければそのアイデアが支持されます。

逆にもしもBCG接種痕が小さい人の方が
アレルギーが起こりにくければ、その考えはむしろまちがい、
予防接種においても免疫の過剰な反応が起こった人が
よりアレルギーに起こりやすいと言う話になります。

わかりにくいですね(笑)。

文献を見てみましょう。

Iran J Allergy Asthma Immunol. 2005 Dec;4(4):185-8.
A Study of Relation between BCG Scar and Atopy in Schoolchildren of Zanjan City.

2005年のイランの研究ですね。

この研究では子供1000人でBCGの接種痕を調べています。
137, 121 and 141 人がそれぞれ、
喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎でした。

結論からすると、
喘息とアトピー性皮膚炎の子供は
BCG接種痕が小さい傾向があった、
つまりBCG接種痕が大きければ大きいほど、
アトピー性皮膚炎になりにくいという結果でした。

アレルギー性皮膚炎は関係なかったそうです。

やっぱり関係あるんですね、
そして、こんな研究でも(失礼)、重大な意味を持つんですね。

posted by atopymouse at 23:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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脱ステロイド療法


「脱ステロイド」の本来の意味とは、アトピー性皮膚炎の症状が改善傾向にないのに現在治療に使用中のステロイド外用剤を中止して、ステロイド外用剤を使用せずにアトピー性皮膚炎の症状をコントロールする方法のことである(そのため、症状が改善してきたためステロイド外用剤を中止して経過をみるという行為は、「脱ステロイド」と称するのは不適切であろう)。
ステロイド外用剤は非常に高い有効性を持つ薬剤であるが、特に重症例では正しく医師の指導の下に使用していても十分に症状を抑えられない例や、長期の連用により皮膚萎縮、接触性皮膚炎、二次感染といった副作用をきたす例が存在する[18](ステロイド皮膚症の項参照)。 このような症例において副作用から脱却したり、ほかの治療法を模索するといった過程で脱ステロイド療法が行われることがあり、実際にそのようなケースに限ってはステロイド剤の中止が有効であったという報告もある。
しかし当然ながら、このような治療法に踏み切るためには、現在のステロイド外用剤による治療が効果をもたらしていないのかを慎重に判断する必要がある。

一方で「脱ステロイド」という言葉がアトピービジネスにおいて多々使用されることがある。その理由であるが、アトピービジネスは、他の科学根拠のない代替療法を勧めるため、「ステロイド外用剤はアトピー性皮膚炎を悪化させる」「ステロイド外用剤のリバウンドが続いている」「ステロイドを使用した年月に比例して治療に時間がかかる」「病変部から<毒>が排出されているので湿疹は好転反応である」などの独自理論を説明し、ステロイド剤に対して恐怖を煽り、ステロイド剤を中止させようとする場合が多いためである。
さらに自然主義的観点からプロトピックの使用も是としないことが多い(脱プロトピック)。当然これらの主張に医学的な根拠は無い。このような業者に脱ステロイド療法(およびそのビジネス独自の療法)を指示されて極端に悪化し、かゆみが強く夜も眠れないなど生活に支障をきたしたり、ひどい場合緊急入院という結果となる症例が多数発生し続けている。
少数ながら合併症による死亡例もある。また、アトピービジネスやマスコミによるステロイド剤の恐怖などの誇張した宣伝の結果、治療が難航している患者が自己判断で「脱ステロイド」を行い、症状が急激に悪化するという悲劇的な2次的被害もみられる。一時期、社会問題になったこともあった。

以上のように科学的根拠のないステロイド害悪論に基づいた「脱ステロイド」は危険であり、実施するに当たっては実際の病態がステロイドの副作用によってもたらされているのかを多数の医師とよく相談して判断した方が良い。その際、プロトピック軟膏やPUVA療法、シクロスポリンといった他の治療に切り替えながら様子をみることが多いので、それに関しても医師と十分に相談すべきである。

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