アトピー性皮膚炎症状も示す難病の原因遺伝子判明!

アトピー性皮膚炎症状も示す難病の原因遺伝子判明!

アトピー性皮膚炎の一部の原因に関係するかもしれませんね。
大多数のアトピー性皮膚炎症例には直接は関係しないかもしれませんが
STAT3という遺伝子が高IgE症候群の原因遺伝子とわかりました。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070806-00000013-jij-soci

免疫難病の原因遺伝子発見=重症アトピー治療に応用期待−東京医科歯科大など

8月6日2時34分配信 時事通信

 重いアトピー性皮膚炎を伴う免疫不全症「高IgE症候群」の原因とみられる遺伝子を、東京医科歯科大の峯岸克行准教授らの研究グループが突き止め、5日付の英科学誌ネイチャーオンライン版に発表した。同症候群の遺伝子治療の可能性や、アトピー性皮膚炎の新治療法開発への応用に期待が掛かる。
 同症候群は、アレルギー反応を起こすIgE抗体の値が異常に高く、重いアレルギー症状と、免疫不全による肺炎などを同時に起こす難病。長い間原因は分かっていなかった。 

最終更新:8月6日2時34分
時事通信


この高IgE症候群というのは免疫不全や骨格異常を呈する先天疾患で、
特徴的な症候としてアレルギーの病態に深くかかわる抗体IgEの産生が
亢進してしまうということがあげられる先天性の病気です。

一方、STAT3という遺伝子はサイトカインシグナルを伝える分子です。
サイトカインというのは
リンパ球などの免疫細胞が機能するのに使われる分泌因子で、
IgE産生にかかわるものや関係ないものなど、何十種類も存在します。

マウスの遺伝子操作である遺伝子を欠損させることを
ジーンターゲッティング、操作されたマウスをノックアウトマウスといいます。
この操作でSTAT3をつぶされたマウスは死んでしまい、育ちません。
人間ではSTAT3欠損の患者さんは見つかっていません。

今回見つかったSTAT3の異常はドミナントネガティブと言われる変異です。
STAT3は二量体と言われる、分子が二つくっついた構造をとりますが、
このとき、片方が変てこだと二量体としての機能も落ちます。
こういう作用を示す変異をドミナントネガティブと言います。

今回見つかった患者さんの異常はSTAT3のドミネガで、
これにより、STAT3の機能が1/4に落ちてしまっています。
(なぜ半分ではなくて1/4なのかはわかりますね?)

これにより、IL-6、IL-10などの信号伝達が
うまく機能しないことが試験管内の反応で示されています。
ほかにも免疫機能の維持に重要なIL-22の信号なども
患者さんでは問題が起こっているのではないかと
推測されています。


さて、今回の発見ですが、
変異がSTAT3の点突然変異であったことは意外といえば意外、
サイトカインシグナルがかかわるから当たり前といえば当たり前です。

ただ、ノックアウトマウスから導き出されたSTAT3の機能解析では、
今回の発見には至りませんでした。
その点ではこの論文は大いに評価されてしかるべきですし、
そしてこの発見が高IgE症候群の患者さんの早期診断と、
そして治療方法開発に貢献するであろうことはまちがいありません。

この研究が発展していくと、
IgEに関連したアレルギー疾患の問題点がどこにあるのか
それも分子レベルで明らかにされていくと思われるので
これもとても良いことです。



posted by atopymouse at 13:01 | Comment(0) | TrackBack(1) | 日記
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Weblog: ミニドールの極意
Tracked: 2007-10-05 07:37
脱ステロイド療法


「脱ステロイド」の本来の意味とは、アトピー性皮膚炎の症状が改善傾向にないのに現在治療に使用中のステロイド外用剤を中止して、ステロイド外用剤を使用せずにアトピー性皮膚炎の症状をコントロールする方法のことである(そのため、症状が改善してきたためステロイド外用剤を中止して経過をみるという行為は、「脱ステロイド」と称するのは不適切であろう)。
ステロイド外用剤は非常に高い有効性を持つ薬剤であるが、特に重症例では正しく医師の指導の下に使用していても十分に症状を抑えられない例や、長期の連用により皮膚萎縮、接触性皮膚炎、二次感染といった副作用をきたす例が存在する[18](ステロイド皮膚症の項参照)。 このような症例において副作用から脱却したり、ほかの治療法を模索するといった過程で脱ステロイド療法が行われることがあり、実際にそのようなケースに限ってはステロイド剤の中止が有効であったという報告もある。
しかし当然ながら、このような治療法に踏み切るためには、現在のステロイド外用剤による治療が効果をもたらしていないのかを慎重に判断する必要がある。

一方で「脱ステロイド」という言葉がアトピービジネスにおいて多々使用されることがある。その理由であるが、アトピービジネスは、他の科学根拠のない代替療法を勧めるため、「ステロイド外用剤はアトピー性皮膚炎を悪化させる」「ステロイド外用剤のリバウンドが続いている」「ステロイドを使用した年月に比例して治療に時間がかかる」「病変部から<毒>が排出されているので湿疹は好転反応である」などの独自理論を説明し、ステロイド剤に対して恐怖を煽り、ステロイド剤を中止させようとする場合が多いためである。
さらに自然主義的観点からプロトピックの使用も是としないことが多い(脱プロトピック)。当然これらの主張に医学的な根拠は無い。このような業者に脱ステロイド療法(およびそのビジネス独自の療法)を指示されて極端に悪化し、かゆみが強く夜も眠れないなど生活に支障をきたしたり、ひどい場合緊急入院という結果となる症例が多数発生し続けている。
少数ながら合併症による死亡例もある。また、アトピービジネスやマスコミによるステロイド剤の恐怖などの誇張した宣伝の結果、治療が難航している患者が自己判断で「脱ステロイド」を行い、症状が急激に悪化するという悲劇的な2次的被害もみられる。一時期、社会問題になったこともあった。

以上のように科学的根拠のないステロイド害悪論に基づいた「脱ステロイド」は危険であり、実施するに当たっては実際の病態がステロイドの副作用によってもたらされているのかを多数の医師とよく相談して判断した方が良い。その際、プロトピック軟膏やPUVA療法、シクロスポリンといった他の治療に切り替えながら様子をみることが多いので、それに関しても医師と十分に相談すべきである。

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